木造住宅のシロアリ予防に、やっておきたい木部塗装
2022年11月12日
木造住宅の耐久性を低下させる原因の一つに、シロアリによる「蟻害」があります。
シロアリは大切な住宅や家財を食い荒らし、破損だけでなく倒壊を引き起こすこともあるため、注意しなければいけません。
このような被害に遭わないためには、前もってシロアリを予防しておく必要があるでしょう。
もし、シロアリの被害に遭っても放置していた場合には、リフォームや建て替えなどで高額な費用がかかってしまいます。
また、住宅の耐久性にも影響するため、地震があった場合には倒壊する危険性も高いでしょう。
しかし、被害に遭う前に予防をしておけば、シロアリ被害を最小限に抑えることができます。
シロアリの好む環境を知って、大切な住宅がボロボロになる前に、予防に役立ててください。
目次
そもそもシロアリとは?
「アリ」と名前についているシロアリですが、実は植物遺体を食べるゴキブリの一種であり、木造家屋に住み着きます。
シロアリは、木材の成分である「セルロース」を餌にしておりますが、コンクリートや金属も食べてしまうため、非常に厄介な存在です。
シロアリは主に、床下の土壌や木部からの侵入が多いですが、羽アリとして飛来して侵入するシロアリもいるため注意が必要です。
シロアリの種類
日本には、現在22種類のシロアリが生息していると言われています。
その中でも、住宅に被害を及ぼすシロアリはヤマトシロアリとイエシロアリ、外来種の乾材シロアリです。
東海地方は特に、ヤマトシロアリが多いようです。
ヤマトシロアリ | イエシロアリ | 乾材シロアリ | |
---|---|---|---|
生息地 | 北海道以外の全土 | 関東より南の沿岸 | 主に関東と関西 |
被害箇所 | 湿気のある住宅下部 | 建物全体 | 全ての木材 |
群飛時期 | 4〜5月の昼間 | 6〜7月の夜 | 6〜9月の昼間 |
好む環境 | 湿気のある木や土 | 温暖多湿 | 乾燥した木材 |
アリとシロアリの見分け方
大量発生している羽アリでも「クロアリ」だった場合、直ちに住宅に被害を与えるものではありません。
しかし、シロアリだった場合は、すぐに対処が必要です。
すぐ近くにシロアリの大きな巣ができていると、大量発生する可能性があるからです。
シロアリは数百メートルほどしか飛来することができず、地上に降り立つと羽を落とし、巣を作ります。
1〜2週間ほどで住宅に潜り込むので、見つけたらすぐに対処が必要です。
簡単に見分ける方法があるので、どちらか見極めて行動に移すようにしてください。
シロアリ | クロアリ | |
---|---|---|
触覚 | 「く」の字型 | 数珠型 |
胴体 | 寸胴型 | くびれがある |
羽 | 4枚とも同じ大きさ | 前羽の方が大きい |
もし、シロアリの「羽アリ」を見かけたら、殺虫剤をすぐに振りかけたりせずに掃除機で吸い取るのが最も良い方法です。
シロアリは掃除機の風圧で死滅するので、処分も簡単にすみます。
ただし、サイクロン式の掃除機だと羽アリがバラバラになって掃除が大変になってしまうので、気をつけてください。
シロアリ特有の被害
シロアリは、湿度が高い地域、風通しの悪い床下、雨漏りの多い住宅などに多く発生します。
特に、シロアリが発生しやすく気付きにくい場所は「床下」です。
床下点検は自分自身でもできるので、一度覗いてみると良いでしょう。
ただし、近所にシロアリの巣がある場合、羽アリとなって住宅のあらゆる箇所に降り立つので、100%安全な住宅はないと思ってください。
侵入経路は?
シロアリは、床下の土壌や木部、玄関から侵入してくることがほとんどです。
しかし、鉄筋コンクリートやブロックの建物だからといって油断してはいけません。
シロアリは何でも食べるので、コンクリートでも食い進みながら木材にたどり着きます。
また、輸入家具に卵がくっついて内部から侵入してくることもあります。
シロアリ被害5つのチェックポイント
下記の症状が1つでもあった場合には、既にシロアリが侵入していると考えて良いでしょう。
すぐに業者に連絡して対策しなければ、住宅倒壊などの危険性があります。
そのため木造住宅の方は、定期的に点検、メンテナンスを実施することが重要です。
- 床下をのぞいて、束石や土台に土でできた幅5ミリほどの筋のようなもの(蟻道)があった。
土台の割れ目や継ぎ目に、土砂などを詰めたり盛り上がってることもあります。 - 土台や柱を硬いもので叩くと、空洞音がしたり簡単に穴が空いてしまう。
- 床が軋む、または沈んでいる。
- 羽アリを見かけたことがある。
- 柱の表面に木屑や丸い粒状のフンが大量にある。
シロアリの被害に遭うと・・
日本住宅の一戸建ては、新着着工数の約9割が木造住宅です。
ということは、ほとんどの住宅がシロアリの被害を受ける可能性があるということです。
もし、被害に気づかずに放置していると、取り返しのつかない事態に陥ることになるかもしれません。
シロアリは床下などから侵入し、住宅の土台や柱などの木部を食べ尽くしてしまいます。
さらに、フローリングなどの床、畳、屋根裏など幅広く侵食します。
そのため、住宅の耐久性が下がってしまい、地震の場合には倒壊してしまうこともあります。
そのような状態になってしまうと、リフォーム費用が高額になってしまいます。
また売却しようと考えていても、査定資産額が大きく目減りすることになるでしょう。
シロアリ予防には木部塗装が効果的
シロアリの予防には、侵入経路を防ぐことが重要です。
シロアリは土の中や木の中に生息しており、住宅への侵入経路は土壌と木部がほとんどです。
外壁は定期的な外壁塗装でメンテナンスを行っていれば問題ないですが、床下からの侵入に対策をしなければ、シロアリを防ぐことができません。
主なシロアリ防蟻工事は「土壌処理」と「木部処理」の2つです。
両方を併用することで、さらに効果を発揮します。
ここでは、どの住宅でも対策ができる「木部処理」について説明します。
シロアリの集まりやすい木材とは?
シロアリは、水分の多い柔らかい木材が好物です。
床下の湿った木材の土台などは、格好の餌となります。
反対に、香りの強い硬い木材を使うと被害を最小限にすることもできますが、完全に防ぐことはできません。
シロアリは、主にマツ、パイン材、ツガ、ブナなどの木材に集まり侵食することが多いようです。
しかし、どのような木材でもしっかり防蟻対策を行えば、ある程度の期間はシロアリ被害を防ぐことができます。
防蟻塗料による木部塗装
床下や玄関周り、水廻りなど、木材が使用されている部分に、防蟻塗料の吹き付けや塗布することでシロアリを防ぐことができます。
もちろんDIYで行うことも可能ですが、塗布していない箇所があると、そこから一気にシロアリが侵入してくるので、最初はプロにお任せした方がいいでしょう。
特に、木口や切り欠き、ボルト穴といった結合部はシロアリが侵入しやすいので、入念に塗布していきます。
合わせて、シロアリが木部に向かうために通過する「土壌」や「コンクリート」などにも、散布処理を行います。
防蟻塗料や防虫塗料は有毒って聞いたことがあるけど・・
一昔前の防蟻塗料や防虫塗料には有毒性があり、抵抗がある方も多かったと思います。
しかし、近年の防蟻塗料や防虫塗料は、植物性由来成分のものが多く使用されており、毒性はありません。
また、以前のものに比べて、水に濡れない限り効果が持続するので、長期間に渡って住宅を守ってくれるといったメリットもあります。
ホウ酸を主原料とする防蟻塗料は木部にホウ酸をしみ込ませますが、空気中で分解や蒸発をしないので、シックハウス症候群や人体に害を及ぼすといったことはありません。
さらに、現代のホウ酸系防蟻剤は10年ほど前の農薬系化学防蟻剤と異なり、一切有毒性がないので、どのような住宅でも安心して使用することができます。
すでにシロアリ被害の症状があるなら穿孔注入処理を
穿孔注入処理はシロアリの被害があった場所を特定し、木材や壁に小さな穴を開けて内部に「防蟻薬剤」を注入する作業のことです。
土台や柱に穴を開けますが、建物の耐久性に影響を与えないよう必要最低限の「穴の大きさ」と「数」を計算しています。
もし木材のダメージがひどい時には、シロアリの嫌う木材で新しく補強や新設も行い、強度を保ちます。
愛知県西尾市でシロアリの防蟻工事なら村井塗装へ
適切な防蟻処理を行えば、ある程度の期間シロアリの侵入を防ぐことは可能です。
しかし、住宅以外の雨で濡れるような部分は、どうしても防蟻剤の効果が弱まってしまいます。
そのため、定期的なメンテナンスが欠かせません。
一度シロアリが侵入すると、高額な駆除費用や住宅補修費用がかかってしまいます。
さらに、そのまま気づかずに放置してしまった場合には、住宅倒壊という最悪の事態も考えられます。
そうならないためにも、まずは前述したシロアリ被害のチェックポイントを確認してみることをオススメします。
もし、愛知県西尾市近郊でシロアリ予防や駆除を検討されているなら、私たち村井塗装へご相談ください。
私たちは塗装会社ですが、住宅周り全般を施工する業者でもあります。
シロアリ駆除だけでなく、鳩やコウモリなどの害獣予防も承っております。
完全自社施工なので、仲介料といった費用も発生しません。
まずはどんな些細なことでも、お気軽にご相談ください。
ご納得いただけるまでじっくりご説明させていただきます。