外壁を長持ちさせるシーリング工事の2面接着と3面接着

2022年8月26日

シーリング材は、ホームセンターなどでも比較的安価で販売されており、YouTubeなどでもDIYの解説動画がたくさん投稿されています。
そのため、外壁のつなぎ目に隙間が出来ているのが気になって、ご自身でDIYシーリングにチャレンジする方が増えているようです。

しかし、このような動画やネット情報だけを参考に、間違った知識でDIYシーリングを行うと、せっかくの住宅にとんでもない2次被害を及ぼしてしまう危険性があります。
その場合は、大規模な修繕工事が必要となり費用も高額になってしまいます。

もし、DIYシーリングする際は、あくまでも一時的な応急処置として施工するようにしてください。 

ここでは、シーリング工事がどのようなものか?DIYでできるのか?それとも専門業者に依頼しなければいけないのか?間違えてはいけない2面接着・3面接着についてわかりやすく解説していきます。

シーリング工事とは?

シーリングは、ほとんどの住宅で使用されています。
主に、外壁材のサイディングボードの目地、窓やドアなどのサッシ周辺、換気口などに使用されています。

シーリング工事は、気密性や防水性を持たせるために外壁との隙間や目地にシーリング材を充填する作業のことです。
シーリング工事はコーキング工事と呼び方が異なりますが、一般的には同じ意味と捉えて問題ありません。

シーリングの役割

シーリングは外壁材の間やサッシとの間の継ぎ目にあるゴムのようなもので、住宅への浸水防止、地震などによる揺れの負担を緩衝する役割があります。
また、住宅の外だけでなく、お風呂場やキッチン周りなど水を使用する場所に多く使われています。
さらに、高い気密性で空気の遮断もしているため、家の中を快適に保ってくれています。

ただ、一般的な住宅では10年前後でシーリングの劣化が起こります。
この劣化が起こると雨水が浸入してしまい、壁内部の腐食や雨漏りの原因になってしまいます。

シーリングの劣化症状

シーリングは、必ず経年劣化してしまうので数年ごとにチェックが必要です。
次のような症状が見られた場合には、ご自身でDIY補修する前に、近くの専門業者に問い合わせてみてください。

ひび割れ

紫外線によってシーリング材が硬くなって、表面に細やかなヒビが入っている状態です。

破断

ひび割れが広がって、シーリング材が切れている状態です。

肉やせ・硬化

シーリング材に含まれている可塑剤が溶け出し、隙間が出来ている状態です。

剥落

シーリングが完全に劣化し隙間から剥がれてしまい、内側まで見えてしまう状態です。

シーリング工事の種類

シーリング工事には、「打ち替え工事」と「打ち増し工事」の施工方法があります。
打ち替え工事は、劣化した既存のシーリング材を撤去し、新しいシーリング材を充填する工法です。
打ち増し工事は、既存のシーリング材の上から、新しいシーリング材を塗り重ねる工法です。

それぞれメリット・デメリットがあるので、施工場所や既存シーリングの状態を見て、使い分けると良いでしょう。

シーリング工事の流れ

打ち替えシーリング工事は下記のようなステップで施工します。
打ち増しの場合は、1番のステップがありません。

ステップ 作業
1 シーリングの撤去 既存のシーリング材をキレイに撤去していきます
2 目地の清掃 耐久性と密着性を高めるため、目地を清掃します
3 養生 外壁が汚れないように、目地周辺をマスキングテープで養生していきます
4 下塗り材の塗布 2面接着か3面接着かを判断し、下塗り材を塗布します
2面接着の場合は、ボンドブレーカーを貼り付けます
5 シーリング材の充填 空気を含ませないように、ガンを使って素早く充填していきます
6 ヘラ仕上げ 空気を押し出すように、ヘラで仕上げていきます
7 清掃 養生したマスキングテープを、ゆっくり剥がしていきます
8 乾燥 2〜3時間ほど乾燥させ、作業は終了です

シーリング工事の注意点

シーリング工事は基本的に「打ち替え工法」が主流ですが、DIYシーリングに挑戦する方は、ほとんどと言っていいくらい「打ち増し工法」を行なっています。
特に、下記のことには注意してください。

技術がない方が施工すると、プライマーという下塗り材のはみ出しや塗布不足によって、密着不足が起きてしまいます。
さらに、内側のシーリング材が後から充填するシーリング材とちゃんと馴染まず、剥がれてしまうこともあります。

次に、「2面接着」と「3面接着」をよく分からず、そのままDIYを行なってしまう方もいらっしゃいます。
一般的な住宅は「2面接着」で施工されることが多いのですが、施工場所によっては「3面接着」の部分もあります。
ところが、「3面接着」は気密性が高く防水性も期待できる反面、ひび割れが起きやすいという短所もあるため、施工箇所に注意が必要です。

2面接着・3面接着とは?

シーリングを充填する建築資材は、温度や湿度によって変化するものがあります。
また、風や地震によって目地の隙間が大きくなったり、歪んでしまうこともあります。
このように建築資材が変形・伸縮する目地のことをワーキングジョイントといいます。

このワーキングジョイントを理解した上で、2面接着と3面接着を使い分けることが重要です。
この接着方法を間違えてしまうと、目地の伸縮にシーリング材が対応できず、破断して雨漏りなどのトラブルを引き起こしてしまいます。

2面接着について

目地の横2面のみに接着させ、目地底部分には接着させないように充填することが2面接着です。
横2面のみに接着させることで遊びを持たせ、シーリング材が伸び縮みしやすくすることが目的です。
2面接着は、バックアップ材を使用して目地底に接着しないようにすることで、シーリング材を充填することができます。

接着面の多い3面接着の方が耐久性は高そうと勘違いされますが、伸縮性と耐久性が高く、亀裂や剥離が起きにくいのは2面接着の方です。

3面接着について

3面接着は、ほとんど伸縮・変形しない目地部分で充填する施工方法です。
このような建築資材の目地を、ノンワーキングジョイントと呼びます。

RCコンクリート造のつなぎ目やキッチン・お風呂場などのノンワーキングジョイントは、基本的に3面接着で施工されます。
3面接着はワーキングジョイントで使用すると、3方向からの圧力がかかり、伸縮せず、ヒビが入りやすくなります。
そのため、主にノンワーキングジョイントのビルやマンション、水が侵入しやすい窓周りなどで施工されます。

2面接着で使用するバックアップ材

シーリング材を充填する際に、2面接着で必ず使用するのがバックアップ材です。
このバックアップ材は、ボンドブレーカーとも言われ、外壁の下地とシーリング材の間に入れるものです。

ボンドブレーカーを入れることによって、外壁下地とシーリングの接着が起こらないようにしていきます。
なかには、「ハットジョイナー」という目地の深さを調整する金具に、最初からボンドブレーカーを貼ってあるものもあります。

2面接着・3面接着で正しく施工するために

現在、ご自宅の目地が「3面接着」ならば、メンテナンスの際に「2面接着」で施工してもらうと良いでしょう。
シーリング工事を発注した際に「シーリング工事一式」などの簡単な見積もりを提出し、契約を迫ってくる業者もいます。
全てを業者に任せてしまうと、ボンドブレーカーを使用せずに、費用と手間がかからない3面接着で施工する悪徳業者もいます。

ただ、ご自宅がRC鉄筋造なら「3面接着」でも問題ありません。
後々トラブルにならないためにも、ご自宅のシーリングは2面接着施工か、それとも3面接着施工か、細かく説明してくれる専門業者を選ぶようにしましょう。

高耐久シーリングを使った工事のことなら村井塗装へ

目地の耐久性を高めるためには、2面接着と3面接着を理解し、住宅の施工箇所に合わせたシーリング工事を行うことが重要です。
さらに、目地を撤去した後のボンドブレーカーやハットジョイナーの状態も、しっかり把握して施工しないといけません。

また、シーリングの耐用年数である10年サイクルで、工事を行わなければいけません。
ところが近年、約30年の耐用年数がある「高耐久シーリング材」が販売されています。
このような「高耐久シーリング材」を使用することで、メンテナンス回数や費用を抑えることも可能です。

もしあなたが、確かな技術と高耐久シーリング工事をお望みなら、私たち村井塗装へご連絡ください。
弊社は愛知県西尾市にある屋根と外壁の専門業者です。
もちろん、高耐久シーリング材も取り扱っております。

適切な現地調査と診断、正確な仕事と高品質な仕上がりには自信があります。
ぜひ、外壁・屋根のことは、お気軽に村井塗装へご相談してください。

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